プリウスPHVはすごいと思う反面まだまだ将来の技術。コストダウンが思うように出来ていない、トヨタの技術者の苦悩が伝わってきます。プリウスと比較をすることで、そのことが鮮明に見ることが出来ます。この記事ではプリウスとの数値比較の結果をまとめてみましたので購入の際の参考にしてください!
※EVでの走行距離が当初60km以上との情報から68.2kmと変更されたため、記事を修正しています。
目次
プリウスPHVは何万km走行すればプリウスよりお得と言えるのか
プリウスPHVは何万km走行すればプリウスよりお得と言えるのか
例えばプリウスAタイプ¥2,777,563とプリウスPHVのAタイプ¥3,807,000での比較です。
例えばプリウスPHVの充電が全て無料で出来た上で、ガソリンを全く使わなかったと仮定してみましょう。
初期費用の差額は ¥1,029,437です。
ガソリン価格を平均 140 円/ℓ、プリウスの走行距離は 37.2 km/ℓ
プリウスPHVとの初期費用の差分をガソリン代に充てたとすると、プリウスで走行可能距離は
¥1,029,437 / 140 円/ℓ × 37.2 km/ℓ = 273,500 km
にもなります。
逆に言うと、プリウスPHVを全て無料で充電したとして、27万km以上走行してやっとプリウスよりお得だ、環境に優しい、と言えるわけですね。
プリウスPHVで充電やガソリンがかかると、この差はもっと広がります。
プリウスの燃費がよすぎるので、PHVにするメリットがないんですね。
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ちなみに、1回の充電で68.2 km走行するとすると
273,500 km / 68.2 km = 4000 回
27万km走行するためには4,000回充放電が必要です。
年間300回利用とすると、毎年300日使うと仮定しても年間走行距離20,000kmを13年間継続する必要がありますね。
先に電池の寿命がきますね。
よって投資の回収は不可能です。
プリウスPHVはプリウスに比べて技術力が低いのか
プリウスとプリウスPHVを色々と比較してみたいと思います。
エンジン
プリウス :2ZR-FXE 1797cc
PHV :2ZR-FXE 1797cc
全く同じものを使用しています。
重量
プリウス :車両重量 1,360kg 車両総重量 1,635kg
PHV :車両重量 1,530kg 車両総重量 1,750kg
ここで注目するのは車両重量が170kg増加しています。
おそらくほとんどはリチウムイオン電池や充電用インバータでしょう。
ただし仕上がりの車両総重量は115kgの増加に抑えています。
車両重量 + 乗車人数 × 55kg = 車両総重量 として表します。
プリウスPHVが4人乗りなのはこういった理由です。
燃費
プリウス :37.2 km/ℓ
PHV :37.0 km/ℓ
車両総重量の115kg増加をのみこんで、ほぼ同燃費を保っています。
JC08モードでは停止と低速走行が多いので、おそらく差がつきにくいのだと思います。
リチウム電池容量
プリウス :3.6Ah
PHV :33Ah
200V 16Aで2時間20分 という充電状況と充電損失10%仮定して計算していますが
充電損失が不明なためおそらく数値は前後するかと思います。
16 A × 2.33 時間 × (1.0 - 0.1) = 33 Ah
こうしてみると、プリウスPHVがプリウスに比べて劣るわけではありませんね。やはりPHVのネックとなるのは価格でしょう。
安く作るのはまさに技術力です。PHVは今後の競争力強化に期待したいですね。
プリウスPHVについてはこちらの記事も併せてご参考ください。
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