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日産リーフの電池の寿命が早すぎる!?電気自動車の恐ろしい欠点

完全に電気のみで走る電気自動車としては日産のリーフが有名です。ただし、このリーフの電池の劣化が想定以上に早く、全く使い物にならないとの噂があります。この記事では実際にどの程度劣化が進むのか紹介します。

 

新型リーフの記事については下記をどうぞ!

新型リーフの走行距離は400km!?知ってる人は絶対買わない、最悪の真実

日産リーフの充電料金はいくら?燃費はプリウスよりもいい!?

 

 

1.日産リーフの充電池メーカーは?

オートモーティブエナジーサプライ株式会社という会社で作られた電池を使用しています。

 

通称はAESC(Automotive Energy Supply Corporation)と呼ばれています。

 

あまりなじみがない会社ですね。

 

会社の母体は日産とNECの合弁会社です。

 

日産自動車株式会社 51%
日本電気株式会社 42%
NECエナジーデバイス株式会社 7%

 

出資額はちょっとだけ日産が多く、リードを取るようです。

 

ただし近年は日産依存からの脱却を目指して中国系メーカーにもEV用電池を供給しているようです。

 

AESCはリーフだけでなく、フーガハイブリットなどにもリチウム電池を供給しているようです。

 

※現在はAESCは中国のGSRというグループに売却されています。

 

 

 

2.リチウム電池の寿命は?

リチウム電池の寿命について、このAESCがまとめたレポートが発表されています。

 

これは環境省水・大気環境局自動車環境対策課がガソリン車以外の普及のための方策について、有識者会議を開いた際の資料です。

 

平成21年度 第4回「環境対応車普及方策検討会」の発表資料として公表されたものです。

https://www.env.go.jp/air/car/comm_erv-dm/21-04/mat02.pdf

 

資料の一番最初に出てくる項目として温度と寿命の関係です。

f:id:PlatinumLife:20170707232149p:plain

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3.電池は使わなくても劣化していく

左側のグラフはどのようなものかというと、

電池を使わない状態で保存しておいた場合、電池の容量がどれだけ減少するか、です。

 

25℃で保管した場合と、45℃で保管した場合で比較しています。

 

横軸がSquare root of Storage day(保存日数の平方根)となっています。

あまり聞きなれない数値ですが、

意味としては、この数字を2乗したものが保存日数ですよ、ということです。

 

縦軸はCapacity Ratio となっています。

これは容量比率を表しています。

 

このグラフは日数が経つことでどれだけ容量が減少するか、工場出荷時が100%容量としてどこまで減少するか、を意味しています。

 

45℃で保存した場合、約180日で85%まで減少しているのが読み取れます。

 

これは恐ろしいことですよ!!!

 

半年保存して電池の容量が減ったなら充電すればいいや、と思った方。

間違っていますよ!

 

使わなくても減っていく、というのは貯めてある電気の量ではなく、貯めておける電気の上限が減ってしまうのです!

 

いままで100貯めておくことができたものが、半年経つと85までしか貯めておくことが出来ません。実験結果はありませんが、外挿して見ると20のメモリ(400日経過後)では75%程度になっていそうですね。

 

45℃なんて、保存温度が高すぎるのでは?と思う方もいるかもしれません。

真夏の車内は50℃を超えますよ!毎年幼児が放置されて事故が起きますよね。

 

250kgを超えるリーフの電池は車の床下に取り付けられていますが、真夏のアスファルトの表面温度は60℃を超えます。

 

電池の温度は45℃を軽く超えそうですね。

 

蛇足ですが、夏場の納車だと電池が出来てから手元に届くまでに30日程経過してしまうと、電池容量が既に5%減少した状態で届くことになりますね(笑)

 

 

 

4.電池は使うともっと劣化する

前の章では、リチウム電池は使わなくても劣化することを説明しました。

ただ、残念なことにリチウム電池は使うともっと劣化するのです。

 

2章で示したグラフの右側の説明です。

 

こちらは横軸にSquare root of Cycle Number(使用回数の平方根)となっています。

満タンから空っぽまで放電して、また満タンになるまで充電すると1サイクルです。 

 

横軸のメモリを2乗すると、何サイクル使ったかの使用回数となります。

縦軸は3章と同じ、容量比率を表しています。

 

45℃の場合、横軸が30(約900サイクル)使用したところで、容量の上限が75%となっています。

 

1日1回充電するとして、約3年間で900サイクル到達ですね。

 

 

走行距離への影響

リーフの電池容量は24 kWhです。

 

電費は124 Wh/kmです。(燃費と同じ意味。1km走行するのに必要な電力量)

 

そのため、走行可能距離は

24 kWh / 124 Wh/km = 194 km となります。

 

では電池容量が85%となるとどうなるのでしょうか。

これは半年保管、もしくは300サイクルです。

 

この場合、 194 km × 0.85 = 165 km ですね。

 

エアコンやヘッドライトをつけると、この距離は激減します

 

サイズにもよりますがエアコンの消費電力は最大で3kW、安定してくると1.5kW程度と言われています。

平均して2kWと仮定してみましょう。

通勤を片道1時間とすると、エアコンの消費電力量は

 

2 kW × 2 h = 4 kWh となります。

 

走行距離への影響は

4 kWh / 124 Wh/km = 32 km となります。

 

半年経過したリーフでエアコンをつけて走ると、

走行可能距離は 165 km - 32 km = 133 km となります。

 

自宅と会社の通勤距離が50km程度の方はこれがぎりぎりの走行距離ですね。

渋滞したら終わります(笑)

 

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電池パワーの低下

レポートではその他に電池パワーの低下についても述べています。

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このグラフは寿命を内部抵抗の増加としています。

 

内部抵抗が増加すると電流が流れにくくなるので電池パワーが低下することになります。

 

ただし、グラフからは保存した場合と、充放電した場合で抵抗の増加に差がないことから、リチウム電池は使っても使わなくても同じように劣化が進むと結論付けています。

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まとめ

データは2010年のものだし、これはAESCのデータです。

 

ただし、リチウム電池は高温化では劣化が加速していくのは共通で、特に40℃を超えると急激に寿命が縮まっていくのは電池の世界では常識となっています。

 

AESCのレポートでもまとめとして

・リチウム電池は劣化するもの

・保存条件、使用条件によって劣化速度は変化する

としています。

 

ハイブリットカーと違い、電気自動車はリチウム電池の容量が減れば走行距離は減るし、出力が低下すれば加速性能が低下します。

 

リチウム電池がどういうものなのか、特性をよく知っておいたほうがよいでしょう。

 

 ハイブリットカーについては下記で紹介しています。

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いかがでしたでしょうか。

電気自動車がだめなものだというわけではありませんが、こんなはずではなかった、と後で後悔しないようにリスクを把握した上で購入するといいと思います。

 

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