間違いなくアジアで最高のレストランであろう、ガガン。その姉妹店であるGAAに行ってきましたので報告します!
GAAについて
バンコクのGAGGANといえば今ではかなりの人が知っているのではないでしょうか。
アジアベストレストランで4年連続1位を獲得という偉業を成し遂げている超有名店です!
そんなGAGGANの姉妹店GAAが2017年にバンコクでオープンしました!!
GAAのシェフ、ガリーマアローラさんはなんとGAGGANの副料理長まで務めた人です!経歴には世界一を獲得したこともあるnomaでも修業されたとか。
今回このGAAに行ってきましたので報告します!
ちなみになぜアジア1位のGAGGANではないのかというと。。。
予約が取れなかったんです(涙)
GAGGANは4年連続アジア1位とはいえ、ミシュラン2つ星。
いつもの私なら、まず本命のレストランを予約してから旅行日程を組みます。
今回は先に航空券を購入してしまったため日程調整が出来ず。
帰国日の翌日ならテーブルが確保できるという無情な返事が来ました。
1年前にも予約を試みたのですが、その際はものすごく簡単に希望日程が取れました。
だから少し油断があったんですよね。その時は旅行自体が中止となってしまいましたので結局訪問はかなわず。
GAGGANは2020年で閉店が決まっているので近いうちにリベンジしなくてはいけないですね。
GAAはGAGGANと同じ敷地内にあります。
アクセスは少し不便な場所ですが、サイアムからでもタクシーで70バーツ(250円程度)です。
ちなみにホテルやタクシードライバーにGAA、GAGGANといっても全く通じません。名前も聞いたことないレベルです。
当然と言えば当然ですね。タイ人の時給はアルバイトで40バーツ程度です。1日8時間、月25日働いても8000バーツ(28000円)です。
GAGGANやGAAで食べたら1か月分でも足りません(笑)
こう言ってはなんですが、住む世界が違います。
だから行くときはきちんと住所を控えていくとよいです。
看板の奥へ進みます。なんとなく薄汚い道なので少し不安になります。
本当にこんな怪しげな道の先に高級レストランがあるのでしょうか。
少し進むと左手に洋館が見えてきます。
周囲にはポルシェやマセラティなどの高級車がいっぱい。
こちらはアジアで4年連続1位のGAGGANです。
レストランの外観と内装
GAGGANの向かい側に立つのがGAAです。
こちらも素敵な建物。
中に入ってみると結構カジュアルです。
せり出した部分にあるテーブルは周囲も見渡せて気持ちよさそう
私たちはソファー席に案内されました。
テーブルとお皿は結構カジュアルな印象
メニュー
GAAには10コースと14コースの2種類のメニューしかありません。
それぞれのコースで出されるメニューの違いは下記の通りです。
料理 | 10コース | 14コース | |
前菜 |
Chilled Soup of Marian, Fresh Cheese Curd |
○ | ○ |
Savoury Betel Leaf | - | ○ | |
Duck Doughnut & Pickles | ○ | ○ | |
Grilled Potato Mochi | - | ○ | |
Chicken Liver,Longan | ○ | ○ | |
Corn | ○ | ○ | |
Cauliflower Bread, Homemade Butter |
○ | ○ | |
Strawberries and Royal Project Sturgeon Caviar |
別料金700バーツ | ||
メイン | Crayfish, Khakra | ○ | ○ |
Bottle Gourd, Crab, Caramelized Whey | ○ | ○ | |
Khanom-La, Grouper | - | ○ | |
Pork Rib | ○ | ○ | |
デザート | BananaBread | - | ○ |
Burnt Coconut Sugar IceCream Organic Red Rice Cone, Pork Floss |
○ | ○ | |
Chocolate Betel Leaf | ○ | ○ | |
料金 | 料金 | 2200バーツ | 2800バーツ |
ワインペアリング | 6グラス | 7グラス | |
1900バーツ | 2500バーツ | ||
ジュースペアリング | 5グラス | ||
900バーツ | |||
ジュースペアリング | 3グラス | ||
650バーツ | |||
ジュースペアリング | 1グラス | ||
250バーツ |
赤文字がコースの差となるところです。
スタッフからは量はほぼ差がないから14コースでも食べきれるよ、と言われました。確かにその通りで、量は全く差を感じませんので安心してよいと思います。
10コースとの差が600バーツなら日本円にして約2100円です。
全体の金額から思うと微々たる差に思えるので14コースがお勧めです。
お店からはワインペアリングをものすごく推されます。
ただ、1杯が100ml程度あるので、600ml~700ml程度を飲むことになります。
一人でボトルを開けてしまう量なのでよほどのめる人じゃない限りはきついかと思います。
後半は酔ってふらふらになってしまい、味が分からないなんてことも^^;
なので私たちはジュースペアリングを選択しました。
それでも500mlは結構量を感じましたが。
料金は税7%、サービス料10%が別に加算されます。
私たちが選んだジュースペアリングは5杯を選びました。
単価的にも
5杯:180バーツ
3杯:220バーツ
1杯:250バーツ
好みで行くと下記の順番です。
AppleBasi>Guava>Coconut Water>>SantolKamboucha>Roselle
もし味を知っていたならば3杯のペアリングをお願いしていたと思います。
Chilled Soup of Marian,Fresh Cheese Curd
Marianとはタイの果物でプラムのような酸味があります。
冷製スープにチーズを浮かべています。
と、ここでびっくり!
サーブしてくれた人がどう見ても写真で見たGAAのシェフ、ガリーマさんなんです!
恐る恐る、シェフですよね?と聞いてみるとにっこりして答えてくれました。
どうやら自分が作った料理の反応を見たいようでした。
周りのお客さんは気付いていない様子。
私たちのテーブルには頻繁に顔を出してくれた様に感じます(気のせい?)
Guava,Mint,Chilliです。
酸味と甘さ、ミントのすっきりとした風味にスパイシーなチリが隠れています。
食欲をそそる美味しさのジュースです!
こちらは14コース限定メニューです。
Savoury Betel Leafです。
Betelとはキンマと呼ばれる、胡椒の一種です。
実はビンロウといって台湾などで食べられている嗜好品です。
このキンマは東南アジアでは古くから嗜好品として用いられており、文化的にも非常に意味の深いものです。
そのキンマの葉を素揚げにして軽く塩を振りサーブされます。
単純に葉っぱをむしゃむしゃ食べているという、それ以上でもそれ以下のものでもありません(笑)
Duck Doughnut & Picklesです。
たこ焼きが出てきた!と思いましたが違いました(笑)
中は鴨の肉を甘辛に味付けし、ほぐした物が具として入っています。
これだけでも十分美味しいのですが、6種類のピクルスと合わせて食べるともっといいよ、とのことです。
といっても、ダックドーナツの量に対してピクルスが多すぎてしまい、好みの味を見つけるころにはドーナツがなくなっています。
これ、どこからどうみてもたこ焼きですよね?
ただ、ドーナツというだけあって、生地はほのかに甘さを感じます。
人参と大根なんかは日本のお漬物そのままです。
こちらも14コース限定メニューです。
Grilled Potato Mochiです。
これも、北海道のポテト餅そのままです。
黄色いのはウズラの卵黄、ブロッコリーの花を添えてあります。
先程のピクルスは添えながら食べます。
ピクルスがたくさんあまってしまってもここで使いきれるということですね。
Chicken Liver,Longanです。
Longanとは龍眼とも書かれるライチによく似たフルーツです。
クラッカーの上に龍眼を載せ、さらにその上から鶏のレバーを冷凍して薄く削ったものを上からたくさん振りかけています。
崩れてしまうので一口で頂きますが、龍眼の爽やかな甘味にレバーの濃厚な甘味が重なってとても美味しいです。
Cornです。
確かにコーンです。ヤングコーンを網で焼いてあります。コーン自体は何の変哲もありません。
これをマヨネーズにつけて食べます。このマヨネーズが激ウマ!コーンを使ったマヨネーズで病み付きになる美味しさです。
ここで出てきたのがApple,Basilのジュースです。
リンゴの甘さと爽やかさを、バジルがすっきりとまとめてくれます。
Cauliflower Bread,Homemade Butterです。
カリフラワーパンです。
最初サーブされた時からどこか懐かしい風味がすると思っていたら、紅ショウガが原因でした。まるでお好み焼きのような風味です。生地の中には蒸したカリフラワーが細かく砕かれて入っています。
写真で見ても分かると思いますが、出来たての新鮮なバターをたっぷり乗せて頂きます。
シェフがサーブしながら、私はこのバターを朝からずっと作っているだけ。それで1日が終わってしまうわ、と言っていました(笑)もちろんシェフの冗談ですけど。
Crayfish, Khakraです。
Crayfishはロブスターです。Khakraはインド料理の薄く焼いたナンです。
初めてインド料理らしい素材が出てきました(笑)
上にはグレープフルーツがのっています。一口で、と言われましたがもったいなくてかみしめてたべました。
出てきたジュースはココナッツウォーターとジャスミン。
魚の味を邪魔しないように主張は控えめ。うっすらとしたココナッツの風味にたっぷりのジャスミンが香ります。
Bottle Gourd, Crab, Caramelized Wheyです。
Bottle Gourdとは夕顔です。ひょうたんのような実です。その上にたっぷりの蟹肉を載せています。
こちらも14コース限定メニューです。
Khanom-La, Grouper
Grouperとはスズキの一種です。日本ではハタと呼ばれている白身です。
Khanom-Laとはタイのデザートの一種で薄くパリパリに焼いたクレープです。
Roselle,DrySpice
ローゼルという、ハイビスカスティーに利用される花で作ったジュースです。
一見するとブドウジュースのようですが全く甘くなく、酸味を利かせています。
私は少し飲みにくさを感じてしまいましたが、脂っこい料理にはとてもよく合う飲み物であることははっきりとわかります。
Pork Rib
こちらはポークリブ。
しっかりとグリルした豚肉の上にタマリンド、玉ねぎ、ピクルスが刻んで乗っています。
驚くことにこれが一番美味しかった!!!
甘辛いたれをつけて炙ったポークリブは肉も脂も激ウマ!!
それだけでも十分美味しいのに、上に乗ったタマリンドや玉ねぎがとてもいい仕事をするんです。脂っこさを抑えながら爽やかさを加えてくれるのでとても食べやすい。
メインがこんなにも美味しかったレストランは久しぶりです。
こちらも14コース限定メニューです。
BananaBread
バナナブレッドです。
パリパリに焼いたバナナブレッドとドリンクを合わせて飲むとバナナブレッドが再現されるという面白い仕掛け
Burnt Coconut Sugar IceCream
Organic Red Rice Cone, Pork Floss
ココナッツシュガーのアイスクリームと赤米のコーン、ほぐした豚肉
デザートがたくさんあるように見えましたが実はコーンとアイスが一つでした^^;
アイス、コーンは普通の取り合わせですが豚肉のフロス(ほぐした豚肉)ってどうするの?と思っていました。
アイスクリームの上に粉のようにしてかけてあり、干し豚肉の塩分がアイスクリームの甘さを引き出そうとします。日本で言うところのスイカにかける塩のようですね。
Chocolate Betel Leaf
もう一度出てきました、キンマの葉っぱ。
今度はチョコレートと砂糖をかけてあります。
見た目にもきれいで面白いのでしょうけど、何となく私には響きませんでした。
少し「これ面白いでしょ?」感を出し過ぎているように感じます。
食後にお茶を頂きました。
ただ、残念なことにこちらは別料金。250バーツなので880円程度です。
二人でそれぞれ頼んだので1760円です。
全体の金額が軽く3万円を超えることを思うと誤差みたいな金額ですが、別料金と分かっていたら頼まなかったですね。
例えば日本では食後のお茶について
「食後のコーヒー、紅茶はどちらにしましょうか」と聞かれた場合は無料
「もしよろしければ、食後にコーヒー紅茶はいかがでしょうか」と聞かれた場合は有料であることがほとんどです。
(なんとなくニュアンスが伝わりますよね?)
今回はウェイターさんに「How about tee or coffee?」と聞かれたので、無料なのかと思ってしまいました。
なんかこういうのって私だけかもしれませんが、コース料金を250バーツ値上げしてお茶まで含んでくれた方が気持ちよく払えませんか?
(貧乏人は出ていけ、と言われそうですね^^;)
最後はシェフと一緒に写真を取って頂きました。
シェフの顔が見えるレストランってなんとなく特別な体験をした気になります。
感想
お会計ですが、合計で9592バーツでした。
項目 | 個数 | 金額 |
14コースメニュー | 2 | 5600 |
サンペレグリノ(お水) | 1 | 250 |
ジュースペアリング | 2 | 1800 |
食後のお茶 |
2 | 500 |
税・サービス料 | - | 1442 |
合計金額 | - | 9592 |
日本円にして約34000円です。
この金額が高いか安いかといわれると、うーん、正直言うと微妙なところですね。
メイン料理は美味しかったし、ジュースも面白い。工夫しているのはわかります。
チキンレバーやクレイフィッシュもよい料理だと思います。
とはいえ、味や演出、雰囲気でいくならスラブアの方が好みです。
これで一人17000円といわれてしまうと正直言って高いという印象が先に来てしまいますね。
同じものをもう一度食べに来たいか問われると答えはノーです。
他の方のブログなどを見ていても内容もあまり変わっていない様子です。
2つ星、3つ星のレストランでこういう感想を抱くことはなかなかありません。
そういう意味ではやはり2つ星以上となることはない気がします。
このレストランを訪れたことを後悔はしていませんが、次は違うレストランに行きたいですね。